「ナチズムは国家ではなく、国民・民族を優先する思想です。国家はヒトラーにとって、国民・民族に仕える道具でしかないのです。したがってナチズム、ナチ党の訳語は、【国民】社会主義、【国民】社会主義ドイツ労働者党とするのが、原意を正しく表していてよいと思います」

日本で、ナチズムを「国家社会主義」と訳したのは誰なのだろうか。一度は定着した用語を変えるのであれば、日本での歴史的経緯も検証しておきたいものだ。
「

国家権力が主導する社会主義を、しかし「国家社会主義」というだろうか。社会主義体制とは、だいたい国家権力が主導してきた。改めて「国家」を冠することもないのではないか。
「

筆者はナチズムを「国家社会主義」と訳すべきではない理由として、当時のドイツ国民がナチ体制に協力したことを希薄化させてしまう可能性があることを特に強調する。
「

筆者はまた、ナチズムとは国民・民族を優先する思想であることから、「国家社会主義」という訳語は、思想的本質を見誤っていると指摘する。
「

筆者は「国家社会主義」とは「ソ連や東ドイツのように、国家権力によって生産手段を国有化する社会主義体制をさす」ため、ナチズムを指す上で適当ではないという。
「

なぜ は「 「ソ連と一括りに批判したい思惑と『国家』責任のみ追及して『国民』責任を問おうとしない心性が見えかくれしている」との解説に納得。
戸田には非階級的な「国民」という言葉を使いたくない心理も

言葉を厳密な意味で使うことが大切ですね。日本の政治状況との共通性も見えてきます。
私たちが自分自身の現状を自分で把握するためにも、ある程度言葉が厳密でないといけないのでしょう。

ここで、アドルフ・ヒトラーの言葉に耳を傾けてみましょう。社会主義者であることなくして、真のナショナリストであることはできない。他方、ナショナリストであることなくして、真の社会主義者であることもできないのだ、と

（今バチカン他が「包摂資本主義」というのをやってるらしいが）こうした包摂と排除のダイナミクスこそが、ナチ体制の本質であった／「だから私は社会主義者でもあるのだ」

出来るだけ訳は正確にと思う一方でこれを突き詰めると米国は「アメリカ合州国」,ソ連は「会議同盟」になってしまうという…

これ、昔から思っていた。ナチスという言葉にはどこにも国家社会主義が出てこないんだもん。

＞

ナチスは左翼とかいう戯言の事は知らなかったんだが、それはそれとして適当な解説が出るのはよいことではあろうね。経済政策は上手くいったとかそういうのはなくならないだろうけども。:

“ナチズムは国家ではなく、国民・民族を優先する思想”

＞「民族共同体」という言葉で巧みに支持を獲得していったのが、ナチ党だった。「政治的、社会的、宗派的な対立のない、議会も政党もない、調和的な国民国家というビジョン」こそが「民族共同体」の骨子であった

良くも悪くも「和をもって尊しとなす」に通じる部分はある

コロナ禍でも露呈している日本社会の惨憺たる有様を見るに、戦後ドイツ国民のような分析と反省がなかったからだとよく分かる／

非常に勉強になる記事。「国家社会主義」という訳語は、人びと＝国民のナチ体制への協力を見ないようにしようとしているという指摘。しかし実際には国民の賛同によってナチは成立していた。／

国民主義と社会主義って真逆の概念みたいなの、前書いたけど当時からそう思われてて（自分が間違ってなくて）ちょっと安心した。

国民を優先する社会主義。「政治的、社会的、宗派的な対立のない、議会も政党もない、調和的な国民国家というビジョン」への渇望は強くないか。

例えば「日本は単一民族国家」という言説にさして疑念を持たない人が、ここに描写されたナチズムの姿を自分に置き換えて考える想像力を働かせられるかどうか。
その意味で、稿の最後で筆者が書いている「民族社会主義」という訳語の方がより適切なのではないか、と思う次第。

止まりなさい！
国民社会主義警察です！(一応専攻はドイツ史)

「それを考える上で欠かすことの出来ないのが、「民族共同体」という概念である」ゆえに私は民族社会主義を推す。 。区切りは民族社会・主義

興味深い。最近急増している「ナチスは良いこともした」や「ナチスは左翼だった」という主張にも関連する話。

石田勇治先生の『ヒトラーとナチ・ドイツ』でも、「国民社会主義」または「民族社会主義」と訳すべきと解説されてる。読後わたしも意識して使うようになった。＞

「外国語の概念にどのような訳語を当てるかということは、その概念をどのように理解すべきかという問題と切り離せない。

名は体を表す。

何かの外国語に訳語を当てるとき、「その意味内容を私たちはどのように理解しているのか」がつねに問われているのである。 」

「ナチズムは国家ではなく、国民・民族を優先する思想です。国家はヒトラーにとって、国民・民族に仕える道具でしかないのです。したがってナチズム、ナチ党の訳語は、国民社会主義、国民社会主義ドイツ労働者党とするのが、原意を正しく表していてよいと思います」

非人道的な施設があるのに、多くの国民は無関心、あるいはそれが見えていない、という点で、入管とドイツの強制収容所は似ている。
記事で指摘される「民族共同体」の概念も、今の日本の危険な部分と重なるように思う。

手本にしたんだから当たり前だと言われればそれまでだが、やはり近衛の国民精神総動員、大政翼賛と相似だな。
あれも「翼賛会はアカだ」とか一時言われてたわけだし。

教科書は国民社会主義じゃないのか。

そうすると「民族社会主義」の方がわかりやすいですな。

そういや学校で習ったときは「国家」社会主義だった。この辺も勉強しなおさんといかんな

「訳語」はこんなに重要です

「ナチズムは国家ではなく、国民・民族を優先する思想です。国家はヒトラーにとって、国民・民族に仕える道具でしかない」

分かりやすい。
そもそも第二次大戦前のドイツにおいてヒトラーは “国民からの支持” によって台頭した。
でも戦後は彼を “絶対悪” の象徴とすることで全責任を転嫁した。

そーゆーとこやぞと思う。

僕は、「国家主義」を強調する「国家主義」がシックリきます。
「国民主義」だと、イタリアや日本も同様に「国民主義」で、「国家主義」になったのでしょうか？

ナチは日本の学校教育と同じ形をしている。

ヒトラー研究家としても知られた、故・後藤修一氏は「民族社会主義」と訳した方が原意に近いおっしゃっていたそうである。

国民をつけると個人が尊重されていたかのように見えるのでそれはそれで誤解を生みそう。民族社会主義とかのほうがより近い印象。気分的には日本を含む他国の類似例とまとめて単一民族主義と呼びたいね。

アドルフ・ヒトラー「社会主義者であることなくして、真のナショナリストであることはできない。他方、ナショナリストであることなくして、真の社会主義者であることもできない」

『外国語の概念にどのような訳語を当てるかということは、その概念をどのように理解すべきかという問題／訳語を当てるとき、「その意味内容を私たちはどのように理解しているのか」がつねに問われている』

「national」と「völkisch」の違いとか「Reich」と「staat」の違いを説明出来るの？ 余程の妙案がないと解決不能だ。

国民でも正確なイメージは伝わらないと思うけどね。ドイツ国籍のユダヤ人もいただろうし、民族主義だよね。

「なぜナチズムは“国家社会主義”ではなく“国民社会主義”と訳すべきなのか」（210314）
「暴力によって強制されたりプロパガンダによって“洗脳”されたりしただけでなく、それぞれが“主体性”と“動機”をもってさまざまなかたちでナチ体制に協力していったことが、次々と明らか…」

「それを考える上で欠かすことの出来ないのが、「民族共同体」という概念である」ゆえに私は民族社会主義を推す。 。区切りは民族社会・主義

この記事を読んで、強制収容所が存在していた時代のドイツと、入管のある現在の日本との相似性を強く感じた。
虐殺の有無という違いにしても、形を変えた死の恐怖が入管でも皆無でないとすれば、すでに日本は限りなくナチス時代に近付いてしまっていると言えないだろうか。

国民によって選ばれ、民族による団結のために他者を徹底的に弾圧することによって団結するから。
日本もそのあたりが、共通してるよね。

デイリーコンサイス独和・和独辞典にお伺いを立てた所、Nationalが「民族の/国民の」となっていた上でNSDAPも「国民社会主義〜」だった。 おまけでNERVとWILLEもw

●ナチズムは「国民」を優先する思想
●「民族共同体」というキーワード
●調和的な国民国家というビジョン
●包摂と排除のダイナミクス

"「民族共同体」によって国民の支持を取り付け、それによって「敵」に対する戦争や暴力を可能にすること…がヒトラーの目指したもの／ナチズムの訳語が…「国民（もしくは民族）社会主義」でなければいけない理由"

今は、民族社会から人権社会へ移行している最中ですね。

アメリカでサンダース、AOCは社会主義と呼ばれて、それが強いレッテルとなって受け入れ難いとされている。

あーなるほどしっくり来る。つまり「特定の選ばれたものだけが分配を受けるべき」的な、社会主義的左翼と民族主義の悪魔合体。これは、本邦でも実はかなり散見されるうえに「国家社会主義とは中共の仲間であり、我々とは違う」という主張にこの「誤訳」が活用されている。

高校教育では「国民社会主義」がほぼ定着。｜

イスラーム映画祭6で上映するドキュメンタリー映画『痕跡』でも､「NSU」をはじめ「国家社会主義地下組織」と訳していたのを「国民社会主義地下組織」に修正しました｡

とても勉強になる解説です｡

へー。角川新書の『第三帝国』の訳者による解説。その新書でもこの訳語チョイスにこだわってる様子があったけど、この点についてここまで詳しくは書かれてなかったので、参考になりました。

読了。民族社会主義のほうが意味としてより的確であるように感じた。

>国家はヒトラーにとって国民・民族に仕える道具でしかないのです。したがって訳語は国民社会主義、国民社会主義ドイツ労働者党と原意を正しく表していてよいと思います

これは後でゆっくり読もう。

★読んだ。私が高校で世界史を習った時分は「国家社会主義」だった。学説って、アップデートされるんだな。

『講談社 現代ビジネス』「

差別は合理性の顔してやってくるとは思ったことあるものの、排外主義も同じだなあ、優性主義自体が合理性追求のようなところある。

「国民社会主義ドイツ労働者党」ですね。

歴史研究者が「国家社会主義」を避け「国民社会主義」にこだわる理由＝①「国家主導の社会主義体制」ではない、②国民・民族を優先するのがナチズム、③反共的な思惑と国民の責任を問わない姿勢がにじむ、と。

「訳語」はこんなに重要です小野寺 拓也 東京外国語大学講師

現代ビジネス

この件でも俺の知識は古かった。

>高校教育では「国民社会主義」がほぼ定着しているのだが、それ以外では「国家社会主義」という訳語を目にすることが依然として多い。

この事実がナチズムの恐ろしいところ。
"人びとは暴力によって強制されたりプロパガンダによって「洗脳」されたりしただけでなく、それぞれが「主体性」と「動機」をもってさまざまなかたちでナチ体制に協力していったことが、次々と明らかになっていった。"

0314 "Nationalsozialismus"の訳語を公民科（現社・倫理・政経）の『教科書』で確認してみました。

少し文脈は異なるけど、ミリタリズムがいまだに「軍国主義」と訳されがちであるのも通じるところがあると思った。「「国家」責任のみ追及して「国民」責任を問おうとしない心性」

Staats（国家）sozialismusではない、というのがポイントか『手元に山川出版社、東京書籍、帝国書院、実教出版の高校世界史B教科書があるが、Nationalsozialismusの訳語はいずれも「国民社会主義ドイツ労働者党」となっている』 / “なぜナチズムは「国家社会主義」ではなく…”

必読。そして我々の中にある、ナチによる煽りを肯定や黙認したのと同様の心の状況のようなものに対して、自己批判的に対峙することも我々に必須といえましょう。

￣￣￣

ヒトラーにとってナショナリスト＝国民主義者であるということと、社会主義者であるということはほぼ同義であった。

国民が望めば戦争をしてもよいという論理は民主主義的であって、平和主義とは対立している。清濁併せ持つの意味を、ナチズムに当てはめると距離が一気に現代と近づく。

「民族共同体」による包摂と排除というのは、日本における「民族共同体」の思想に妥当しうるし、その他「共同体」的な思想の危うさを示唆しているように思う。

“ナチズムは国家ではなく、国民・民族を優先する思想です。国家はヒトラーにとって、国民・民族に仕える道具でしかないのです。”
この辺りの感触が、『99%のためのフェミニズム宣言』と重なるんよな。
／

はるほど。自分も昔そう呼んでいたから国家社会主義と呼んでいたけど、確かに国民社会主義の方が良さそう

ものすごくわかりやすい説明だ。ぜひぜひ読むべきですわよん。 ～

八紘一宇主義。

間違った訳語が間違った認識を産む。「国民社会主義」が正しいのだな。

淀ちゃんチョイス投資関連ニュース！

後で読む

史上最悪の中国はただのポンカス一党利益独裁の覇権殺人集団国家だ!!
コロナは完全にチャイナによるジェノサイドだ!!

なるほど、あくまでも国家のほうが民族に従属するわけで、国家のほうが下部なんだな。自民の一部の人たちの不気味さはこの辺りのことかと合点する。～

わあ〜

ナチズムの勉強になる記事

ナチズム（ドイツ語ではNationalsozialismus）の訳語として「国民社会主義」がなかなか社会に定着しない、ということだ。


小野寺拓也

「ナチズムは国家ではなく、国民・民族を優先する思想です。国家はヒトラーにとって、国民・民族に仕える道具でしかないのです。したがってナチズム、ナチ党の訳語は、国民社会主義、国民社会主義ドイツ労働者党とするのが、原意を正しく表していてよいと思います」

第一次世界大戦の「城内平和」との関係という論点についても言及していて、訳語と研究状況の関係について平易に解説した一文 / “ …

今の自民党政治のありようが見え隠れしているような(･･;)
ナチズムにいきつかないのは、政治屋共が、オトモダチの類しか優遇していないからに過ぎない。

「民族共同体」によって国民の支持を取り付け、それによって「敵」に対する戦争や暴力を可能にすること。それがヒトラーの目指したものであった。
ナチズムの訳語が「国家社会主義」ではなく「国民（もしくは民族）社会主義」でなければいけない理由が、ここにある。

ナチズム

「国民」に相当する英語はnationであって、peopleではない。現行憲法の英語原文で「国民」と訳されている部分は全てpeopleとなっている。ここには意図的な誤訳がある。戦時中、戦争に消極的な人間が「非国民」と呼ばれた過去を忘れるべきではない。

田野先生の「ファシズムの教室」でも出てきた話だ。(P.130～P.131, P.186～P.187)
「民族共同体」（Volksgemeinschaft）という重要頻出用語。

さすがは山川。
確かに国家社会主義ドイツ労働者党って名称がナチの思想とうまく繋がらなかった記憶がある

【メモ】新語・造語や新訳の普及や旧語との競争の話は興味を持っているのでメモ／「自由・平等・博愛」が「自由・平等・友愛」になるのとどっちが先かな？

【メモ】新語・造語や新訳の普及や旧語との競争の話は興味を持っているのでメモ

>手元には山川出版社、東京書籍、帝国書院、実教出版の高校世界史B教科書があるが、ナチ党の訳語はいずれも「国民社会主義ドイツ労働者党」となっている（山川出版社だけは「国民（国家）社会主義」表記）。

たまに白バラ運動の兄妹のことを何故か想像してしまう

人びとはそれぞれが「主体性」と「動機」をもってさまざまなかたちでナチ体制に協力していったことが、次々と明らかになっていった。

まあ、人間なんて凶悪な猿の群れに過ぎないと言ってしまえばそれまでよね

実態としては「民族社会主義」なんでしょうが……ボツですかね。

にゅうかん お なくせ。

現代ビジネスは、結局、自社出版の宣伝なんだよなあ。