確かに最近は本屋に立ち寄り棚を眺めることも少なくなった。買う本はネットで買うし、読みたい本は図書館で借りる。そこから見えてくるのが、本屋も本を貸し図書館も本を売る、という発想。これが成立すかどうかはわからないが柔軟に考えると面白い。

「もはや読者もそんなに困っていないのではないでしょうか」という一言にはドキっとします。では誰が一番困るのか？が、今後の焦点になりそうです。

ウチみたいな小さな出版者も実店舗のある書店がないと困ります。
見て買っていただけることがあるので。

そこまでしないと本屋も生き残れなくなっているという閉塞感と、

拙著『顔面漂流記』を売ってくれた恩人です。

«店長時代によく言ってきたのは、「この本はこれだけ売れたんやったらもういいやろ」ということ。「こっちの本は今まで売れたことないからこそこれから売れるかもしれない」と逆の推論もありうるということ»

「思想関係や社会問題の本は、総量としてはそんなに売れませんから、数字で比較すると切られます。／でも、そのように切っていった後に残った売れ行きが良好な本は大型書店でなくても置いているので、結果的に読者が大型書店に行くモチベーションを下げてしまい、

本当に面白い本は、どのコーナーに置いてよいかわからない本です。そうした本こそ、書店の棚をつくり、また変えていってくれる。

「書店、特に多くの本を取りそろえられる大型書店は、社会の変革器であるべきです。売り上げデータだけに頼っていたら、今ある社会の欲望や格差の増幅器にしかなりえません」
テレビで起きていることでもある。

《この本が売れたから似た本をもっと作ろうという編集会議がしばしばあると耳にします。
でも長期的に見たら、いいと思えません。編集者自らがその価値を認められないような出版物を、「売れるから」という理由で量産していたら、出版は衰退していくのではないでしょうか》

拝読/

おおたとしまささん( 出版社や書店の社会的役割は新しい文化や価値観をつくっていくことであるはずです。出版社や書店が過去の成功体験をなぞるだけの...

拝読/

望月優大さん( 周知の通り、都市部では大型書店だけでなく、大型のCDショップやレンタルショップの閉店も相次いでいます。本、CD、DVDな...

拝読/

平尾剛さん( その昔よく通った神戸元町【海文堂書店】は2013年に閉店しました。目当ての本を探すときはもちろんですけど、とくにそれがな...

【有料購読者向け記事】：「売れた本のデータは残っても、売っていない本のデータは残らない。そうやって、その書店に居ついていた客や売れたはずの本を逃しているかもしれないですよね」｜

本の売上データが可視化され、大型書店が売上の立つ本ばかり取り揃えるようになり、出版社もそれを追って本を作るようになっているという指摘が書いてある記事。インターネットと同じ

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「本当に面白い本は、どのコーナーに置いてよいかわからない本です。そうした本こそ、書店の棚をつくり、また変えていってくれる」

「編集者自らがその価値を認められないような出版物を、「売れるから」という理由で量産していたら、出版は衰退していく」

「書店、特に多くの本を取りそろえられる大型書店は、社会の変革器であるべきです。売り上げデータだけに頼っていたら、今ある社会の欲望や格差の増幅器にしかなりえません」

dZEROサイトのコラム「言論のアリーナ」の筆者である書店員の福嶋聡さんのインタビューが朝日新聞に掲載されています。

【名物書店員・福嶋聡さんの言葉】

「過去に売れた本のデータを追っているだけでは、社会の閉塞に風穴をあけるような新しい本を発見することはできないんです」

【本屋ないと本当に困る？】名物書店員・福嶋聡さん「売れない本こそ…」

「特に大型書店は社会の変革器であるべきです。売り上げデータだけに頼っていたら、今ある社会の欲望や格差の増幅器にしかなりえません」

実際に中身を確認できることが一番のメリットっすね。申し訳ないと思いつつ、ショールームとしてリアル書店を利用している・・・

『リアルな本屋の一番のメリットは、思いもよらぬ本に出会うことです。』

僕も基本的にKindleでしか本を買わなくなったので本屋に行かなくなってしまった。だって物理の本を置く場所がないんですもの＞＜

おおたとしまささん( 出版社や書店の社会的役割は新しい文化や価値観をつくっていくことであるはずです。出版社や書店が過去の成功体験をなぞるだけの...

《リアルな本屋の一番のメリットは、思いもよらぬ本に出会うことです。だけど、その意義や喜びが忘れられてしまったのでしょうか》

> 有名作家のベストセラーにもヘイト的な思想は含まれています。

なのでヘイト本も置いているという理屈はおかしい。
ヘイトを拡散しようとする本を同じに扱ってはいけない。

《リアルな本屋の一番のメリットは、思いもよらぬ本に出会うことです。だけど、その意義や喜びが忘れられてしまったのでしょうか》

《本当に面白い本は、どのコーナーに置いてよいかわからない本です。そうした本こそ、書店の棚をつくり、また変えていってくれる》

いい記事。精神的にちょっと行き詰まると本屋さんへ行く。そこで思いもよらぬ出会いがあり、元気をもらう。最近では『複眼の映像 私と黒澤明』（橋本忍）、『死んでたまるか 団鬼六自伝エッセイ』（団鬼六）とか。

勉強になりました。気を引き締め直して、良い本作るぞ！

"差別されている人が見ることで傷つくことがあるという批判は引き受けなければならないと思っています。
でも、本は、多くの場合、実名・顔出しで書かれています。せっかく相手が正体を現しているのに、それを覆い隠して「対決」するチャンスを逃すのは惜しいと考えます。"

"目先の売り上げだけ考えたら…参考書とコミックばかり置いておくことになるかもしれません そのように切っていった後に残った売れ行きが良好な本は大型書店でなくても置いている…読者が大型書店に行くモチベーションを下げてしまい…自分で自分の首を絞めているのでは"

旭屋書店本店が好きでした。いろんな種類の本があって。
一日中いても飽きなかった。復活してほしいなー。

先日から、とても濃い反響をいただいている記事です。表に出ている数字だけでなく、そういうものを受け止めていきたい。

「リアルな本屋の一番のメリットは、思いもよらぬ本に出会うことです。だけど、その意義や喜びが忘れられてしまったのでしょうか。」

90年代頃から売上に応じて仕入れるようになった。大型書店は社会の変革器であるべき。売り上げデータだけに頼っていたら、今ある社会の欲望や格差の増幅器にしかなりえない。

どの業界でも起きていることは同じ。

売れる本ばかり売っていたら、本屋が特別な場所ではなくなるというお話。
私は、新聞の将来を重ねて読みました。

望月優大さん( 周知の通り、都市部では大型書店だけでなく、大型のCDショップやレンタルショップの閉店も相次いでいます。本、CD、DVDな...

おおたとしまささん( 出版社や書店の社会的役割は新しい文化や価値観をつくっていくことであるはずです。出版社や書店が過去の成功体験をなぞるだけの...

この記事のために有料の朝日新聞デジタルに入りました。素晴らしい内容。名言だらけ。名言をツリーメモします↓

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「でも、売り上げデータだけに縛られていたら、最大公約数的な本しか見えません。書店、特に多くの本を取りそろえられる は社会の変革器であるべきです。売り上げデータだけに頼っていたら、今ある社会の欲望や格差の増幅器にしかなりえません」

大型書店でたくさんの本を物色するのが楽しい。
大型書店がないと困る。

"過去のデータを追っているだけでは、社会の閉塞（へいそく）に風穴をあけるような新しい本を発見することはできないんです"

大事な指摘がたくさんあるインタビューと感じました。

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一定のリズムで本屋さんに行けてる時は、暮らしが安定している時期のような気がします。同僚の、非常に刺激的なインタビュー。終盤の「本当に面白い本とは」に膝を打ちました。

「本当に面白い本は、どのコーナーに置いてよいかわからない本です。そうした本こそ、書店の棚をつくり、また変えていってくれる」
いい記事でした。

”データだけに頼っていたら、今ある社会の欲望や格差の増幅器にしかなりえません”

他人事とは思えない言葉が、胸に刺さりました。

[はてブ]

ジュンク堂書店難波店で2022年まで12年間店長を務めた福嶋聡さん（現在はMARUZEN＆ジュンク堂書店梅田店）へのインタビューです。

わかる部分もあるけれど、そうは言ってもなあという部分もある。

： 最近はどこの本屋も雑誌と漫画だけだからね。まともな本屋が少なくなった。

福嶋さんの書店論は懐かしい。今は「元店長」「一書店員」として、社会は書店を求めてるの？と問う。そして、平尾剛さんのコメントプラスがすごくガチな書店愛で、記事と同じぐらいの読みごたえがある。

『長期的に見れば自分で自分の首を絞めている』との指摘は、メディアの状況として受け止めても、重い。

どストレートだ。＞大学の先生も著者や編集者も、アマゾンで本を買っていて書店にはそんなに行かなくなっているんじゃないでしょうか

素晴らしい本も「けしからん」本も、あらゆる観点から利用に供するところに、大型書店や図書館の役割の一つがある。こうしたことが「言論のアリーナ」たらしめることになるのだろう。

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（続き）
「思想関係や社会問題の本は、数字で比較すると切られます。でも、売れ行きが良好な本は大型書店でなくても置いているので、結果的に読者が大型書店に行くモチベーションを下げてしまい、長期的に見れば、自分で自分の首を絞めているのではないかと思います」

――大型書店に行っても、児童書コーナーが参考書ばかりになるなど、置く本の幅が狭くなったと感じることがあります。

「目先の売り上げだけ考えたら、参考書とコミックばかり置いておくことになるかもしれません。でも…」
（福嶋聡さん）

本屋に行く習慣が当たり前だという時代はもう去ったと言えると思います。大学の先生も著者や編集者も、アマゾンで本を買っていて書店にはそんなに行かなくなっているんじゃないでしょうか。

大型書店が相次いで閉店しています。
ジュンク堂書店難波店で2022年まで12年間店長を務め、反ヘイト本フェアでも知られた名物書店員の福嶋聡さんは、現状をどう見ているのでしょうか。

「本当に面白い本は、どのコーナーに置いてよいかわからない本です。そうした本こそ、書店の棚をつくり、また変えていってくれる。」

福嶋聡さん「ただ、大型書店がなくなって「寂しい」というのと、なくなって「困る」というのは違うと思います。もはや、読者もそんなに困っていないのではないでしょうか。」（田渕紫織）2023年2月14日 朝日新聞

「本当に面白い本は、どのコーナーに置いてよいかわからない本です。そうした本こそ、書店の棚をつくり、また変えていってくれる。」

魅力的な書店員、福島さんによる名言→「過去のデータを追っているだけでは、社会の閉塞（へいそく）に風穴をあけるような新しい本を発見することはできないんです。」

ここ何年も見識の浅い○○が、自惚れ勘違いで本を薦めていて、それを読んだ読書初心者が本の面白さを知らぬまま離れていく。出版不況の静かなる元凶。目黒さんレベルは唯一無二だから。

「リアルな本屋の一番のメリットは、思いもよらぬ本に出会うことです。だけど、その意義や喜びが忘れられてしまったのでしょうか」

「POSデータ（販売記録）で前日までの売り上げデータが一目瞭然になったために、売れ筋の本がよりはっきりし、どこもかしこもそうした本を仕入れ並べるものだから、1990年代ごろから、本屋が金太郎アメ化していきました」

インタビューの中で『鶴見俊輔の言葉と倫理』（谷川嘉浩著）を紹介して頂いています。

「リアルな本屋の一番のメリットは、思いもよらぬ本に出会うこと」

こういう事実はきちんと述べたほうがいい。

＞本屋に行く習慣が当たり前だという時代はもう去ったと言えると思います。大学の先生も著者や編集者も、アマゾンで本を買っていて書店にはそんなに行かなくなっているんじゃないでしょうか。

《書店、特に多くの本を取りそろえられる大型書店は、社会の変革器であるべきです。売り上げデータだけに頼っていたら、今ある社会の欲望や格差の増幅器にしかなりえません。》

良いなと思った所は有料部分なので引用せず（メモ

【閉店が相次ぐ大型書店】名物書店員・福嶋聡さんと考える、「売れる本を売る」からの脱却


「編集者自らがその価値を認められないような出版物を、『売れるから』という理由で量産していたら、出版は衰退していくのではないでしょうか」
（福嶋聡さん）

「データに従って本を量産すれば、安定的に売れるように思えますからね……でも編集者がその価値を認められないような出版物を量産していたら、出版は衰退していくのでは。本当に面白い本は、どのコーナーに置いてよいかわからない本です」

なんだか記事にも通じる話。

「リアル本屋のメリットは、思いもよらない本に出会える」
嬉しいけど、そのぶん散財も、、、 😆
それもひっくるめて本屋は楽し。😊

これドキッとする。旦那は必要性あって本屋さんに行くけど。ついでに私も本屋さん探索はするけど。「本当に面白い本は、どのコーナーに置いてよいかわからない本です。」◆

書店が大きくなればなるほど品揃えが豊富になるというつまらん状況になってるわけ。

"集積されたPOSデータに従って同じような本を量産すれば、安定的に売れるように思えますからね。"

この記事、そうだよな、そうだよなあ、と何度も心の中でつぶやきながら読みました。「予期せぬ出会い」こそリアル本屋さんでしか味わえない体験。「売れた本」のデータからは見えてこない本をどうそろえるか、中の人のご苦労が伝わり、本屋さんがますます愛おしく思えました

>過去のデータを追っているだけでは、社会の閉塞に風穴をあけるような新しい本を発見することはできないんです。（略）本当に面白い本は、どのコーナーに置いてよいかわからない本です。

相次ぐ大型書店の閉店。

ジュンク堂書店難波店で長く店長を務めた福嶋聡さんは、データ頼りで「本屋が金太郎アメ化した」 と話します。

反ヘイト本もヘイト本も棚から外さない理由も語っています。

かつてのジュンク堂のヘビーユーザーとして言わしてもらえば、この手の（新聞は社会の木鐸なれ）過剰な自意識がウザい
”書店、特に多くの本を取りそろえられる大型書店は、社会の変革器であるべきです。

【本屋ないと本当に困る？】名物書店員・福嶋聡さんと考える、「売れる本を売る」からの脱却


「過去の売り上げデータを追っているだけでは、社会の閉塞に風穴をあけるような新しい本を発見することはできないんです」
（福嶋聡さん）

名物書店員・福嶋聡さんと考える、「売れる本を売る」からの脱却


「本当に面白い本は、どのコーナーに置いてよいかわからない本です。そうした本こそ、書店の棚をつくり、また変えていってくれる」

平尾剛さん( その昔よく通った神戸元町【海文堂書店】は2013年に閉店しました。目当ての本を探すときはもちろんですけど、とくにそれがな...

>売れた本のデータは残っても、売っていない本のデータは残らない。そうやって、その書店に居ついていた客や売れたはずの本を逃しているかもしれないですよね

これ、メディアも同じ。見出しだけ読んでスルーした記事が果たす役割ってあるはず、と思います

書店、特に多くの本を取りそろえられる大型書店は、社会の変革器であるべきです。売り上げデータだけに頼っていたら、今ある社会の欲望や格差の増幅器にしかなりえません。

平尾剛さん( 《街から本屋がなくなりつつある。本好きな私にとっては身を削られるような思いです。とはいえ…》

このところ、「本屋消滅」に抗する本屋さんたちのキャンペーンをとりあげてきました。名物書店員・福嶋聡さんのインタビューでは、その背景として、マーケティングが進んだ中で本屋も画一化し、実は「見知らぬ本との出会い」の機会が減っていたという鋭い指摘をしています。

まさにそのとおり。知らん書籍に出会えるのが書店最大の魅力。背表紙が訴えてくるのよね、手に取ってみろと。ネットは自分の関心事以外の書籍情報出逢うことって限りなくゼロでしょ。

ヘイト本との向き合い方について語られているんですが、うなってしまった。

【本屋ないと本当に困る？】名物書店員・福嶋聡さんと考える


「本当に面白い本は、どのコーナーに置いてよいかわからない本です。そうした本こそ、書店の棚をつくり、また変えていってくれる」

【本屋ないと本当に困る？】名物書店員・福嶋聡さんと考える


「大型書店がなくなって『寂しい』というのと、なくなって『困る』というのは違うと思います」