「マルクス主義とアナーキズムの何が間違っているのか」

スティーブン・ピンカー インタビュー

"保守派は「世の中は変わらない」という運命論を好みますが、私は「世の中は良くすることができる」と論じてきたのですから、非難される謂れはありません。"

ピンカーのこういうところは、とてもよいですね🐱

『「人間の本性は優しい」という考えは、人類の歴史における甚大な量の暴力や搾取を説明できないのです。全くの妄想でしかありません。』
『「人間にはそもそも暴力的な傾向は備わっていない」という考えは妄想です。』

『マルクス主義は、知識人を政府に招いて地位を与えることで誘惑します。一方で、資本主義では知識人に特別な役割はほとんどありません。』

『市場経済では、「自分の生活を良くしたい」と望む無数の人々の意思決定から［ボトムアップで］富が生産されていくため、知識人がトップダウンで経済を操作する余地を与えてくれません。』

『知識人がマルクス主義を好むのは、自分たちのような人間が指導するトップダウンの計画経済が含まれているためです。』

『（強すぎる政府について）このことは民主主義を支持する理由にはなっても、アナーキズムを支持する理由にはなりません。必要なのは、人々が互いに攻撃し合うことを防ぐのに必要なだけの暴力は保持するが、人々を攻撃の対象にすることはない政府です。』

『アナーキズムについては、『暴力の人類史』でも引用したマシュー・ホワイトの『殺戮の世界史』という著書で、無政府状態では政府が存在する状態よりもずっと死者が増えやすいことが指摘されています。』
※ソマリアがそんな状況だったよな…

『工業化は地球温暖化を促進しますが、マルクス主義国家のいずれもが工業化に反対するどころか推進してきました。』

『毛沢東は町中に原始的な溶鉱炉を設けることで重工業化を達成しようとしましたが［大製鉄・製鋼運動］、その政策は大量の二酸化炭素を排出したうえに社会にまったく利益をもたらさなかったのです。』

『歴史上でもっとも環境を汚染したのは資本主義国家ではなく共産主義国家でした。経済生産高に比した二酸化炭素排出量が最も大きかったのは、イギリスやアメリカではなく毛沢東時代の中国です。』

『マルクス主義を擁護する人は、自分が北朝鮮よりも韓国に住みたいと思う理由や、東西分割時代の東ドイツよりも西ドイツに住みたいと思う理由を説明する義務があります。』

批評家ベンジャミン・クリッツァー氏によるロングインタビュー第２回。アイデアの起源とアイデアの価値は無関係だと強調している。

2回目のコレが一番面白いすね。

>知識人がマルクス主義を好むのは、自分たちのような人間が指導するトップダウンの計画経済が含まれているためです。

わかりみがふかい

「知識人がマルクス主義を好むのは、自分たちのような人間が指導するトップダウンの計画経済が含まれているためです。」

続きです。
斎藤幸平さんなどの「資本主義批判」に対する批判が興味深いです。

🐰現代ビジネスさんにて、『人はどこまで合理的か』の著者・スティーブン・ピンカー氏の独占インタビューが公開中🙌第2回は、再び注目を集めるアナーキズムやマルクス主義について。ぜひご一読くださいませ😉

この議論は重要。ビジネスパーソンとしては大いに同感

✍🏼👀.oO( あとで見る )
▶︎

歴史の教訓：環境汚染がひどかったのは共産主義国で、粛清で多くの人命も失われた

共産主義を目指す方々は、
共産主義国に移住して自らの理想を実現すれば、
周囲に迷惑がかからない

スティーブン・ピンカー「啓蒙思想を否定したファシズムや共産主義などの政治運動も、実に西洋的なものだといえます。要するに、アイデアの起源とアイデアの価値は無関係だということです。」（聞き手・ベンジャミン・クリッツァー）

「ピンカー ブレグマンのような議論は、現実から全くかけ離れています。戦争や虐殺や奴隷制が何千年も続いたことを、どう説明するのですか？「人間の本性は優しい」という考えは、人類の歴史における甚大な量の暴力や搾取を説明できないのです。全くの妄想でしかありません」

「ピンカー どうにも、知識人は「こうあってほしい」という自分の希望と「現実はこうである」という事実を混同してしまう誤りを犯してしまいがちです。」

ピンカーの言う通りで、地域研究者でも、自分の希望と事実を混同する人がいる。調査地の人々を出しに使うなよと思う。

「アメリカの西部開拓時代、シチリア島やスコットランドのハイランド地方、中国の山岳地帯などでは、部族的な争いや血で血を洗う復讐が多発していました。政府のある社会とそうでない社会とを体系的に比較すれば、後者の方が暴力の頻度が高いことは見て取れます。」

"アナーキズムについては、『暴力の人類史』でも引用したマシュー・ホワイトの『殺戮の世界史』という著書で、無政府状態では政府が存在する状態よりもずっと死者が増えやすいことが指摘されています"

記事がQuilletteというWebメディアで公開されています 。」

「ジャンクによる記事では、『万物の黎明』で主張されている議論は科学的・客観的な学問的知見に裏付けされておらず、明から様な政治的意図に基づくものである、と批判されている。」

「ピンカー まあ、グレーバーは皆から支持されているわけでもないですよ。たとえば、ちょうどこのインタビューの6時間前に、心理学者・人類学者のデニス・ジャンクがグレーバーとデビッド・ウェングローの共著The Dawn of Everything（『万物の黎明』）を徹底的に批判する

ずっと死者が増えやすいことが指摘されています。中国の軍閥時代やメキシコの内戦時代、17世紀ロシアの動乱時代などでは大量の死人が出ましたが、これらの問題は政府が強すぎたことではなく、政府が弱すぎたことが原因で起こったのです。」

説明する義務があります。

また、歴史上でもっとも環境を汚染したのは資本主義国家ではなく共産主義国家でした。」

「アナーキズムについては、『暴力の人類史』でも引用したマシュー・ホワイトの『殺戮の世界史』という著書で、無政府状態では政府が存在する状態よりも

「ピンカー 歴史が無視されているのです。マルクス主義を擁護する人は、自分が北朝鮮よりも韓国に住みたいと思う理由や、東西分割時代の東ドイツよりも西ドイツに住みたいと思う理由を

アイデアの起源とアイデアの価値は無関係だということです。起源と価値を結びつけるのはよくある間違いであり、「発生論の誤謬」と呼ばれます。啓蒙思想が西起源だとしても、啓蒙思想は良いアイデアであるかもしれないし、西洋以外の場所にも適用できるのかもしれないのです。

第二回はこちら。

如何にもハーバードの人が言いそうなこと。マルクスの思想とソ連や共産主義標榜国家を同一視するのはやめたがよかろう〜

やはり、イッサーリスと区別がつかない。

＞知識人がマルクス主義を好むのは、自分たちのような人間が指導するトップダウンの計画経済が含まれているためです。

これベンジャミン・クリツッァーさんがインタビュアーを務めてるのね。
【知識人がマルクス主義を好むのは、自分たちのような人間が指導するトップダウンの計画経済が含まれているため】
あいつらもまた、支配欲の塊だよね。

実際に「脱資本主義」は大躍進の溶鉱炉を持ち出すまでもなく「脱効率」なので、人口減をゴールとする反出生主義的な縮退を美としない限りは正統化されないし、縮退はそこで生き残る競争と暴力を強化するだけなんよね

『「道徳主義の誤謬」ですよ。「世界がこのようにあってほしい」という［規範に関する］主張のために、「世界はこのようである」という［事実に関する］主張をするのです』との指摘は面白い。願望を現実と取り違えてるという事だろう。

マルクス主義の誤謬の問題点が示されていたのは良かった。

ピンカー、教養無さ過ぎ。なんか大学一年生の頃に聞いたような批判なんだけど。

『知識人がマルクス主義を好むのは、自分たちのような人間が指導するトップダウンの計画経済が含まれているためです』
なるほど？

「マルクス主義を擁護する人は、自分が東ドイツよりも西ドイツに住みたいと思う理由を説明する義務があります」── 間違ってはいないが全体的に安っぽい説明で不安になる

今回のピンカーの発言には異論がありまくり。「人間の本性」に関する議論であれば、その方面の専門家であるダーウィン左派の議論を持ち出さないといけないと思うのだが。グレーバーや齋藤幸平は素人だろ。

「歴史上で最も環境を汚染したのは資本主義国家ではなく共産主義国家でした。工業化は温暖化を促進しますが、マルクス主義国家のいずれもが工業化に反対するどころか推進してきました」

人間が本来的に暴力的だってのは賛成するけど、少なくとも斎藤幸平への批判はいただけないなぁ。ちゃんと本読んでから言ってほしい

誰も東ドイツやソ連に戻りたいなんて言ってないって

【独占インタビュー】「世界的知性」スティーブン・ピンカーが語った「『表現の自由』は、なぜこれほど重要なのか？」

さすがピンカー（褒めてない

理論的に仮定したものが独り歩きして現実を覆い隠すということに特に「『目覚めてしまった』知識人」は鈍感になりがちという感じですかね

スティーブン・ピンカー氏のインタビュー、第二回が掲載されました。マルクス主義とアナキズムを、なぜピンカー氏がが批判的にみているのかを解説してくださってます。

階級闘争みたいな概念が「知識人」に人気なのは、「知識人」は知識を蓄える、要するに本を読むのが得意なだけで、市場メカニズムみたいな複雑な仕組みを理解するのが困難だからじゃないかしら。

インタビュー第二弾です。グレーバー、ブレグマン、斎藤幸平氏などによる批判をピンカー本人にぶつけて、反論してもらっています。

インタビューした、第二弾です

「「道徳主義の誤謬」ですよ。「世界がこのようにあってほしい」という［規範に関する］主張のために、「世界はこのようである」という［事実に関する］主張を…

結局、結論から言うと「人間はさほど価値がない」と言うこと。80億人の中で生きている価値が見いだせるのは0.01%ぐらいしかいなくて、あとはみんないなくても問題ないの。死にたくなければそれなりの努力や事を成さなければならない

『人はどこまで合理的か』著者ピンカー氏へ、批評家クリッツァーさんがインタビュー。第２回です。